みちみちロードの日常

扁平足の私が思ったことや出来事を綴ります。

変わり者の父親

私には変わり者の父親がいる。

私の友人や親戚からも一目置かれるほどの

変わり者である。

 

具体的にどの辺が変わっているかというと

・人目を一切気にしない
・変な癖がある
・キレるフリをする
・バレる嘘をつく

この4つが主な変わり者ポイントである。

 

このようにかなりの変人であるが

具体的なエピソードは今回は割愛する。

 

これだけ聞くとすごい嫌なやつみたいだが

父親の名誉のためにも言っておくが

優しい面もあるいい父親である。

 

また賢い面若い柔軟な発想をする面も持ち合わせている。

しかし虫取りに行くと人目を気にせず

ギンヤンマを乱獲する面もある。

 

これでなんとなく父親の人となりがわかったと思う。

 

天才が故に孤独

みたいなタイプだ。

いや、カッコよく言い過ぎた。

 

賢いガキみたいな人だ。

 

そんな父親なのだがたまに真理に迫る瞬間がある。

まだ世界が気づいていなさそうな、

核心に迫る瞬間が10年に1度ある。

 

私が小学生の時のことである。

ある日、私は蚊に刺された。

 

もちろんぶっ殺した。

が時すでに遅し。

痒みが後から襲ってきた。

 

蚊というのは血を吸う時、唾液を出す。

この唾液麻酔のような作用があり

を吸われていることに気づきにくい。

そしてこの唾液が痒みの原因なのだ。

 

そんな知識を昔父親に教えてもらった。

その時、私はひらめいた

そして父親にこう言った。

 

「蚊に血は吸ってもいいけど、

唾液を注入しないでくれって伝えられたら、

蚊を殺さずに済んで平和になるね!」

 

我ながら素晴らしい発想だ。

この年から平和について考えていたのだ。

いい子に育ったものだ。

 

それに対して父親はこう返した。

「それは、絶対に無いよ。」

 

予想外の返答だ。

なぜだろう。

疑問を素直に父親にぶつけてみた。

「なんで?」

 

すると、

 

 

「会話のできる人間も

                   戦争をするだろ?」

 

 

私は想像の遥か上空を行く回答

立ち尽くした。

何が起きたのか分からなかった。

 

「私は何について質問したんだっけ」

 

まさかピュアな少年の何気ない思いつき

ここまでリアルで、ぐうの音もでない

回答が返ってくるとは思わなかった。

 

流石父親である。

これでこそ我が父だ。真髄が出た。

 

相手がガキだから、雰囲気がどうだから

そんなものは彼にとって

なんの障壁にもならない。

 

合わせるなんてことを知らない。

寸分の狂いもなく、等身大で生きている。

 

これでわかっていただけたと思う。

私の父親は

 

めちゃくちゃ変な人だ。